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リウマチ科

Rheumatology

リウマチとは

リウマチ診療風景

関節リウマチは身近な難病と呼ばれており、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊される進行性の病気です。関節を動かさなくても激しい痛み、腫れ、変形などの症状が起き、内臓病変や血管炎など全身疾患に繋がることもあります。
原因は明らかになっておらず、免疫(細菌などから身体を守るシステム)の異常、遺伝子の異常、ウイルスや細菌感染などが組み合わさって起こるのではないかと考えられています。
近年、関節リウマチの治療は従来の疼痛軽減から骨関節破壊の防止へ劇的な変化を見せており、治らない病気から治る病気へと変わってきています。
早期発見・早期治療であるほど、骨関節破壊の防止に繋がります。気になる症状がある場合は受診することをおすすめいたします。

(治療は従来の疼痛軽減から進歩し、内服薬、点滴、注射などを使用することで症状の進行を抑制し、関節の変形を防ぐことが可能になりました。
少しでも気になる症状がございましたら、なるべく早めにご相談ください。)

リウマチの症状

  • 肩、鎖骨、肘、手首、手、股関節、膝、足首、足に痛みや腫れがある
  • 朝起きた時に関節が動かしにくい、ぎこちない
  • 手が握りにくい
  • 微熱やのどの痛みが数週間続く など

関節リウマチの症状は、年齢とともに起こる変形性関節症や変形性脊椎症の症状とも似ているため、診断が難しい場合もあります。

リウマチの検査

血液検査

炎症の程度をはじめ、免疫の状態から関節リウマチの可能性を調べるとともに、ほかの病気との判別を行います。
リウマチの因子のみを調べるだけでは判別できないことが多いため、抗CCP抗体、抗ガラクトース欠損IgG抗体、MMP-3なども合わせて検査いたします。

CRP(C反応性タンパク)
CRPは、体内に炎症や組織の破壊がある時に、肝臓で作られる特殊なタンパク質です。感染症など炎症を伴うさまざまな病気で値が高くなります。全身の炎症反応を示しますので、関節リウマチの方では陰性のこともあります。0.5以下がひとつの目安です。
リウマトイド因子(RF)
リウマトイド因子とは、自己抗体と言われるもののひとつで、関節リウマチや他の膠原病などの自己免疫疾患の方にみられます。健康な方にも陽性の方がたくさんいます。関節リウマチの患者様の約80%の方が陽性ですが、残りの20%の方では陰性となるため、たとえリウマトイド因子が陰性でも関節リウマチではないとは言い切れません。また早期の方では陽性率は著しく低下します。
抗CCP抗体
抗CCP抗体は、リウマトイド因子と違って、特異性が高く、陽性の方は90%以上の確率で関節リウマチと判定できます。発症前から陽性になることもあり、早期の関節リウマチの診断にも役立ちます。関節リウマチ以外の病気でも陽性になることがあります。

画像検査

関節の破壊などを確認できます。診断、病気の進行をチェックするうえで大切な検査です。

X線検査(レントゲン検査)
X線検査は、関節の骨の状態をみる検査です。定期的に検査を行います。
MRI
骨だけでなく、軟骨、腱、筋肉、滑膜、血管などもわかりますので、滑膜炎、骨髄浮腫、骨のびらんなど、関節リウマチに特徴的な所見を早期から発見できる、最先端の診断方法です。
超音波
滑膜炎を見ることができます。

リウマチの治療

内科的療法

関節リウマチの診断がついたら、可能な限り早期に内服薬による治療を開始します。

おもな飲み薬
  • メトトレキサート
  • サラゾスルファピリジン
  • ブシラミン
  • ミゾリビン
  • タクロリムス など

メトトレキサートは第1選択薬(アンカー製剤)であり、まずはこれを3ヶ月間服用して頂きます。その後効果判定を行い、効果が不十分な際には生物学的製剤を導入します。(メトトレキサート以外の経口抗リウマチ薬を用いていた場合は、メトトレキサートに変更することが望ましいと考えられています)
こうした内服薬による治療効果は数ヶ月かかるため、患者様の症状に合わせて即効性のあるステロイドや非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)の併用をすることもあります。

外科的療法

内科的治療を行っても関節炎がコントロールされず整形外科的な合併症が出た場合や、関節破壊が高度になり日常生活において支障をきたすようになると手術療法が行われます。
手の伸展筋腱断裂・ベーカーのう胞などの合併症の外科的処置や、生物学的製剤などで効果不十分な場合は、関節滑膜除去術を行うこともあります。
膝や股関節などの人工関節置換術、頚椎脱臼などの関節固定術、関節形成術があります。

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